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都図研研究局の活動報告


by tozuken
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「みることからはじまれる ストーリー」(6年生 2時間)

都図研大会での研究局の活動を紹介していきます。本当はもっと早めに掲載していきたかったのですが、研究局+研修局報告書や「∞のこどもたち」展などの活動が忙しく、今になってしまいました。すみません。

都図研大会報告 Vol.1
2007年11月9日に文京区立青柳小学校で行われた都図研中央大会の都図研分科会の実践を紹介していきます。都図研研究局では、2つの公開授業を担当しました。一つは、品川区立立会小学校の田中明美先生。もう一つは、八王子市立八王子第一小学校の吉岡琢真先生。
今年度、研究局は2つのグループに分かれて研究を行って来ましたが、それぞれの研究の総まとめをぶつけるような実践です。

「みることからはじまれる ストーリー」(6年生 2時間)_a0032880_23284027.jpg田中先生の実践は、「みる」ということを視覚的なものだけではなく、体の動きや手や足の感覚と連動させて考えています。

少し緊張気味の6年生と体を動かすウォーミングアップから授業は始まりました。
体を意識して動かします。そこから体の動きを使って線を描いてみます。


「みることからはじまれる ストーリー」(6年生 2時間)_a0032880_2329107.jpg「体でみる」ということ。
白い和紙に体を大きく使って線を描きます。体や心の動きと表現の関係が子どもの視線に現れていきます。

自分の動いたかたちが線となって視覚を通して現れます。そしてその線の軌跡は、体や心が覚えていて、イメージをつくっていきます。


「みることからはじまれる ストーリー」(6年生 2時間)_a0032880_23292560.jpg描いた線のかたちや色から生まれてくる「今日の自分の物語」をつくることが活動のテーマです。


「みることからはじまれる ストーリー」(6年生 2時間)_a0032880_23294345.jpg子どもたちは、全身の感覚を使いながら、様々なものから刺激を感じ心を動かしていきます。そこからは無数のイメージやストーリーが生まれてきます。今回はそういったものを意識することも大切な活動になっています。「自分の線」や「心の色」といった活動の経過の中から生まれたイメージを表現してきます。





「みることからはじまれる ストーリー」(6年生 2時間)_a0032880_010193.jpg大きな紙にたっぷりの絵の具。体全体のストロークを使って絵の具か重ねられていきます。
ローラーや筆、スポンジなど様々な描画材が用意されています。子どもたちは、その時のフィーリングに応じて描画材を選択し、沸き溢れてくるストーリーを絵の具にのせて表現します。


「みることからはじまれる ストーリー」(6年生 2時間)_a0032880_0104910.jpg和紙は薄いですが、子どもたちの感情的な表現をしっかり支えて持ちこたえています。


「みることからはじまれる ストーリー」(6年生 2時間)_a0032880_011629.jpgそのうち体の一部が描画材に変貌を遂げていきます。手で描いたり足で塗ったり、体は表現の主体へと移り変わっていきました。


「みることからはじまれる ストーリー」(6年生 2時間)_a0032880_0112712.jpg最後は、壁面に作品を並べて飾り、自分の作品や友だちの作品をじっくりみます。作品が表現されていく過程で生まれてきた「ストーリー」を発表し合います。子どもたちの多彩なイメージは大人の想像を凌駕します。


「みることからはじまれる ストーリー」(6年生 2時間)_a0032880_0114240.jpgみることから生まれたストーリーは、新しい「私」をつくりだしていきました。
by tozuken | 2008-04-06 23:29 | 実践報告